412016/08/26(金) 21:30:36.47ID:UC+C8dYca.net
思い描いていた現実
それがズレ始めたことを初めて意識したのは、高校を中退して1年が過ぎた頃だった
教科書を読み、参考書で理解し、問題集を解いていれば東大にだって入れる
そう考えた俺は、都内でも有数の進学校だった中高一貫校を中退し、一人で生きていくことを決意した
辞めたのは高2の春
大検はその年の夏に受けて、秋に合格通知が来た
勉強しなくても受かった
16歳まで真面目に生きてれば誰でも解ける問題しか出なかった

その年の秋、初めて恋をした
勉強の合間にメル友を作ったのが始まりだった
女の子とメールしたことのなかった俺は、勉強より楽しいものを見つけてしまった
もう、勉強に手がつかなかった
1ヶ月くらいして初めて電話をした夜、
俺は原稿用紙に会話の流れをメモした
話す内容を事前に考えた
相手の答えを予測して場合わけした
「もしもし初めまして」の挨拶から
「おやすみ、また電話しよう」の締めの言葉まで考えた
その日の電話は成功だった
予定していた会話をこなし、話しは盛り上がった
俺は女のこと話が出きると自信がついた
他の女の子とも仲良くなった
もう、一人では居られなくなった
勉強している時間がもったいなくなった



今日は金曜日
仕事を終えて部屋に帰れば、一人、明日も一人
土日にやることはなにもない
朝から洗濯機を回して、五月蝿い洗濯機の音を聞きながら再び眠りに落ちるのみ
休みがなければいいのに、でも、仕事もなければいいのに
やりたいことは何もない
やらなければいけないことも何もない


432016/08/26(金) 21:35:01.15ID:S5XpdV/p0.net
>>41
人生詰む詰む


462016/08/26(金) 23:02:29.17ID:aj/3uHMU0.net
>>41
先生の新作?


参照元:http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/iPhone/1472183687/